大和型について誤解されてること
大和型について誤解されてることへの、個人的意見陳述。
☆速度が低くて空母についていけない
大和型は速力が27ノットしか出せず、30ノット以上の空母群と艦隊行動を共に出来ない。
という批判をよく目にしますが、的外れもいいところです。
艦隊は常に最大速力で行動しているわけではありません。最大速力31ノット出せる空母赤城でも、巡航速度は16ノット。
31ノットという高速は、艦載機を発艦させる場合と、敵から逃げる場合だけに出すもので、普段からこの速度で航行しているわけではありません。
一方の大も巡航速度は16ノット。問題は何もありません。
第一、戦闘距離の違う戦艦と空母を同一の艦隊に編入して、いったい何の意味があると言うのかわかりません。
大和型を空母の護衛に使うというのなら、駆逐艦や軽巡洋艦を3~4隻配しておいたほうが経済的で効果も高いです。
大和型が竣工当時に搭載していた対空兵装は12.7cm連装高角砲が6基、25mm三連装機銃が8基、13mm連装機銃が2基。
しかも高角砲と機銃は艦橋構造物の左右に対象に配置されている関係上、左舷から迫る敵機に対しては、右舷側に配置された兵装は煙突や艦橋に遮られて射撃が出来ませんので、この場合の戦力は半減してしまいます。
一方、たとえば日本が対空戦闘用に開発した秋月型防空駆逐艦は、艦体の直線状に10cm高角砲を8門配置してあるので、艦橋などの遮蔽物によって射界がさえぎられることがなく、2隻あれば大和型と同等かそれ以上の効果を発揮できます。
10cm高角砲は12.7cm高角砲と比べて初速が300m毎秒ほど速い上に、砲弾が軽くなったため当時は日米共に人力に頼っていた装弾をスムーズに行え、速射性能において12.7cm砲より毎分5発多い比較的優秀な砲でした。
では大和型の対空兵装はなんのためにあるのか?
あれは、あくまで自分が狙われた場合の個艦防衛用の装備で、艦隊護衛用ではないのです。
以上、大和型は低速で空母と行動を共に出来ない。だから大和型は無用の長物であった、という理論は、そもそも大和といわず、“戦艦と空母を同一艦隊に編成する”という部分に軍事的利点がありませんので、これは論外です。